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GLP-1で痩せないのはなぜ?医師が解説する6つの原因と対処法

GLP-1で痩せないのはなぜ?医師が解説する6つの原因と対処法

 
「マンジャロ(チルゼパチド)」や「GLP-1受容体作動薬」を用いたメディカルダイエットに取り組んでいるのに、思ったように体重が落ちない。食事や運動にも気を遣っているはずなのに…。努力しているほど、そんな状況はつらく、もどかしく感じられるものです。まずお伝えしたいのは、“薬が効いていない”と決めつける必要はないということです。体はゆっくり順応するため、生活習慣の改善はゆっくりと結果に表れていきます。本記事では総合内科専門医の立場から、痩せにくさの背景と、安全に続けるための実践ポイントを丁寧にご説明します。

1)薬が効いていないわけではない:効果は“静かに”芽を出します

GLP-1は脳の満腹中枢や胃腸の動きに働きかけ、満腹感を生むことで「食べ過ぎを防ぐ」ための補助をします。投与開始後比較的早い段階でGLP-1とGIPの作用により食欲が抑制され始め、食事量が減少するため、早期から体重の減少効果は得られます。その後、薬剤の効果が安定してくること・生活習慣の改善の効果が出てくること・基礎代謝が変化してくることから、3~6か月かけて緩やかにさらなる体重減少効果が現れることが多いです。これは大規模臨床試験でも示されています。(Jastreboff AM, et al. N Engl J Med. 2022;387:205-216.) 早い段階で変化が小さくても、それは“効かない”のではなく、体が変化の準備をしていると考えるようにしましょう。体重だけでなく、食事の満腹感や間食の有無など、目に見えにくい指標には変化が表れていることが多いので、そちらにも気を配っていきましょう。

2)食事の“中身”が変わっていない:総カロリーは重要です。

食事量が減っても、糖質と脂質に偏れば、総カロリーは意外と高くなります。大切なのは減った食事量の中で「何を食べるか」です。 • タンパク質:1食20gを目安に、肉・魚・卵・大豆からバランスよく。 • 食物繊維:野菜・きのこ・海藻・豆で満腹の持続を後押し。 • 飲み物:清涼飲料・甘いラテ・アルコールの“飲むカロリー”に注意。 当院では、メディカルダイエットをしているにも関わらず体重が減らない場合、来院前に3日間の食事写真をご用意いただくお願いをしています。写真があると、“量より質”の改善点が見つかりやすくなりますし、ご本人の意識の改善にも役に立ちます。
「生活習慣病の食事療法」についてはこちらの記事もご覧ください。

3)急激なダイエットで基礎代謝が落ちている:筋肉を守る減量へ

食欲が落ちたからと極端に食事を減らすと、筋肉量の低下→基礎代謝の低下につながり、痩せにくくなります。 • 目標:週2~3回の筋トレ(自重でOK)+毎日の合計30分ウォーキング。 • 食事:タンパク質と鉄・亜鉛・ビタミンDなどの“筋肉の材料”を意識して摂取する。 • 測定:体重だけでなく、体組成(筋肉・脂肪)を定期的に確認。 筋肉は“代謝のエンジン”です。体重の数字も重要ですが、燃費のよい体を育てていくことを大事にしましょう。

4)投与量・期間・手技の問題:小さなズレを整えると前に進みます

GLP-1受容体作動薬やマンジャロは、少量からの漸増と適切な投与間隔が基本です。投与量が低すぎる、スケジュールが乱れたりすると効果は弱まります。 • 投与は決まった曜日に同じ時間帯を心がける。 • 体調や副作用に応じて漸増スピードを調整。 当院では導入後2~4週ごとに確認し、「効かせつつ、無理をしない」調整を目指しています。

5)代謝・ホルモンの背景:医学的に“痩せにくい”状態が隠れていないか

頑張っても痩せないとき、背景に甲状腺機能低下症、クッシング症候群、強いインスリン抵抗性、睡眠時無呼吸症候群などが潜んでいることがあります。採血や必要な検査で隠れた要因を明らかにすることが改善につながるかもしれません。薬を自己判断で中止する前に、まずはご相談ください。

6)睡眠・ストレス・併用薬:見落としがちな“ブレーキ”を外す

睡眠不足は食欲を高め、ストレスはコルチゾール増加を通じて脂肪をため込みやすくします。糖尿病治療薬の一部(インスリンやスルホニル尿素薬、チアゾリジンなど)には体重増加方向の作用があり、GLP-1受容体作動薬による減量効果を弱めることがあります。睡眠時間の確保、ストレス対処、薬物療法などを再確認し、体重が減らない要因が他に無いかを検討します。

メディカルダイエットにおける停滞期を越える3ステップ

1)食事:P(タンパク質)を先に 主食前にタンパク質と野菜を。低カロリーで満腹感も得られやすく、血糖値の急な上昇を抑えやすくなります。 2)運動:筋トレ+歩行の二刀流 筋力は“使わなければ落ちる”ため、短時間でも頻度を多くすることが重要です。 3)薬:漸増・タイミング・製剤の見直し 症状と生活に合わせて、少しずつ調整します。急がないことが、結局一番の近道になることも多いです。

副作用かな?迷ったときの目安とご自宅でできること

• 様子を見られることが多いよくある症状:軽い吐き気、軽度の便秘/下痢、食欲低下。 • 受診の目安:持続する強い腹痛・背部痛、発熱や繰り返す嘔吐、口渇が強い・尿量減少などの脱水徴候。 • 自宅での工夫:1回の量を少なくする食事、脂っこい料理や一気食いを避ける、就寝直前の投与を避ける、水分・電解質の補給。 これらの症状を我慢してGLP-1受容体作動薬やマンジャロを自己中断→リバウンドするという流れは避けたいところです。症状は薬を使い始めた時、増量したタイミングで多く、その時は症状を和らげる薬を併用することで落ち着く場合があります。副作用でお悩みの場合は早めのご連絡が、継続の近道になります。

受診前のセルフチェック:自分なりの“メディカルダイエット”ができているかどうか

• 3日間の食事写真(主食・主菜・間食・飲み物)。 • 歩数と筋トレ回数(できる範囲でOK)。 • 睡眠時間と起床時の体調。 • 内服薬・サプリの一覧。 この4点があるだけで、初診時にも再診時にも具体的に役立つ提案ができます。

当院のメディカルダイエットの流れ(横浜市神奈川区・本多内科医院)

初診:既往歴・服薬・血圧/脈/心電図・採血(血糖値・甲状腺機能など)を必要に応じて確認。 導入期(~8週):2~4週ごとに副作用と効果を評価します。基本的には最低用量を1か月は維持します。焦って体重を落とさないように、生活習慣の改善も確認しながらやっていきます。 減量期(3~6か月):体重の増減、食事量の確認をしながら投薬量を漸増します。生活習慣の改善を重視して、急いで投与量を増やさないようにしています。 維持期:“リバウンドしないこと”を目的として、治療方針を相談していきます。 マンジャロ継続の是非については下の記事もご覧ください。
マンジャロで血糖も良くなって体重も減った! その後もマンジャロは続けた方が良い?
※減量目的でのGLP-1使用は適応外となる場合があります。治療は医師による十分な説明と同意のもとで行います。効果や副作用には個人差があり、すべての方に同じ結果が得られるわけではありません。

まとめ:体重だけで終わらせない、心臓も守るメディカルダイエット

GLP-1受容体作動薬やマンジャロは、確かに体重減少効果が期待できる治療薬です。一方で、生活習慣の改善も並行して継続していかないと、理想的なメディカルダイエットは実現できません。食事の質と生活習慣を少しずつ整え、筋肉を守り、投与を丁寧に続け、背景の疾患を見逃さない――この積み重ねが、体重と健康の二つのゴールを同時に近づけます。 「がんばっているのに体重が減らない」「副作用がつらい」「どこを直せば良いか分からない」。そんなときは、お一人で抱え込まずにご相談ください。 本多内科医院(横浜市神奈川区)は、予約なしでご相談いただけます。今日から始めるダイエットへの小さな一歩を、始めていきましょう。
 

📞 電話:045-755-3039

📧 メール:mychondaiin@gmail.com

🏥 診療科:内科、循環器内科

🔷 総合内科専門医、循環器内科専門医

📍 Myクリニック本多内科医院(横浜市神奈川区反町4丁目27-1)

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監修: Myクリニック本多内科医院 院長 本多洋介

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