在宅酸素療法(HOT)とはHOME OXYGEN THERAPY
自宅で酸素を補いながら生活する治療です
HOT(Home Oxygen Therapy)は、慢性的に酸素が不足しやすい方が、酸素濃縮器や携帯用ボンベを使いながら日常生活を送るための治療です。
目的は、息苦しさを和らげることだけではありません。体に必要な酸素を保つことで、心臓や臓器への負担を軽くし、動ける状態を維持することも大切な目標です。COPD・慢性心不全・間質性肺炎などで、安静時または労作時のSpO₂が一定の基準を下回る場合に適応が検討されます。
⚠ 酸素流量は自己判断で変更しないでください
- 酸素の量は病状と検査結果に応じて医師が決めます
- 息苦しいからといって自己判断で増やすと、かえって危険な場合があります
- 息苦しさの変化・SpO₂低下・眠気・頭痛・発熱があればすぐにご相談ください
HOTが検討される主な病気適応となる疾患
COPD(慢性閉塞性肺疾患)
喫煙などによって肺の働きが低下し、慢性的な息切れや酸素低下がみられる場合に検討されます。
間質性肺炎・肺線維症
肺が硬くなり酸素を取り込みにくくなる病気です。歩行時や安静時の酸素低下に応じてHOTが必要になることがあります。
慢性心不全
肺うっ血や息切れが続き、酸素低下を伴う場合は心不全治療とあわせて酸素療法を検討します。
肺高血圧症・その他の慢性呼吸不全
専門医療機関と連携しながらHOTの導入・継続を支えます。
以下のような状況の方はご相談ください。
- 動くと息切れが強く、酸素飽和度が下がると言われた
- 安静時でもSpO₂が低いと指摘された
- 退院後、自宅で酸素を使うよう勧められた
- すでにHOTを使用中で、外来通院が負担になってきた
- 酸素の流量や機器の使い方について相談したい
- 訪問診療で酸素療法の管理を続けてほしい
外来でも、訪問診療でもどちらでも対応できます
通院できる方
息切れの程度、SpO₂、生活状況をふまえてHOTが必要かを検討します。導入後は定期的に体調と酸素の数値を確認します。
通院が難しくなった方
ご自宅に伺い、酸素飽和度・息切れ・活動量・内服薬などを確認します。訪問看護・酸素業者・ケアマネジャーと連携しながら管理します。
酸素の数字だけを見るのではなく、生活を確認します
当院では、SpO₂の値だけでなく、息切れの出方、日常生活で困っていること、内服薬の状況、心臓や腎臓の状態もあわせて確認します。COPDと心不全が重なっている方や、複数の薬を使っている方など、病気の背景によって管理の重点は変わるためです。
HOT導入の手続き、酸素機器業者との連絡調整、病院・訪問看護との情報共有も対応します。
診療開始までの流れFLOW
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まずご連絡ください
ご本人・ご家族・ケアマネジャー・訪問看護ステーション・病院の地域連携室など、どなたからでもご相談いただけます。
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現在の状況を確認します
病状、酸素の使用状況、お薬手帳、退院時書類などが分かるとスムーズです。なくても構いませんので、まずご連絡ください。
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外来または訪問診療で診察します
通院できる方は外来で、難しい方は訪問診療で診察し、今後の管理方針を相談します。
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導入・継続管理を始めます
新たにHOTが必要な場合は導入手続きを進め、すでに使用中の方はそのまま継続管理に移行します。
よくあるご質問FAQ
外来でも在宅酸素療法の相談ができますか?
はい。通院できる方は外来でご相談ください。SpO₂の低下・退院後の酸素療法・機器の使い方など、状況を確認しながら対応します。
通院が難しくなってきました。訪問診療で管理できますか?
対応できます。訪問診療でSpO₂・息切れ・活動量・体調変化を確認し、酸素業者や訪問看護とも連携しながら管理します。
酸素の量は自分で調整してもよいですか?
自己判断での変更は避けてください。息苦しさが強い、SpO₂が低い、眠気や頭痛があるといった場合は、まず医療機関にご相談ください。
酸素を使いながら外出することはできますか?
携帯用酸素ボンベや携帯型酸素濃縮器を使えば外出できる場合があります。必要な酸素量や移動手段によって準備が変わるため、事前に医師や酸素業者に確認しましょう。
機器のトラブルはどこに相談すればよいですか?
機器の故障やボンベの配送などは、契約している業者が対応します。体調の変化や酸素の数値への不安は医療機関へどうぞ。当院でも必要に応じて業者と連携します。
家族からの相談でも構いませんか?
もちろんです。ご家族・ケアマネジャー・訪問看護ステーションからのご連絡もお受けしています。

