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内科・循環器内科

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夏に流行しやすい感染症

梅雨から夏にかけては、高温多湿を好むウイルスや細菌が活発になり、手足口病・咽頭結膜熱(プール熱)・ヘルパンギーナといった「夏風邪」や、食べ物が傷みやすいことによる細菌性の食中毒が流行します。多くは数日で自然に回復しますが、乳幼児や高齢の方では重症化することもあります。最近は「熱が出たから熱中症だと思った」と受診され、調べると感染症による発熱だったというケースも少なくありません。この記事では、夏に多い感染症の特徴・予防法・熱中症との見分け方・受診の目安を、横浜市神奈川区・反町の本多内科医院の総合内科・循環器内科専門医がわかりやすく解説します。発熱・かぜ症状でお困りの方は、まずは内科にご相談ください。

この記事とあわせて見ておきたい内容

  • 発熱・かぜ症状:熱が出たとき・続くときの原因や受診の目安をまとめています。
  • 院内の検査設備:白血球数・CRP(炎症反応)などで、細菌感染・ウイルス感染の手がかりや緊急性を確認できます。

夏に感染症が増えるのはなぜ?

梅雨から夏は高温多湿でウイルスや細菌が活発になり、「夏風邪」や食中毒が増えます。

代表的なものとして、いわゆる「夏風邪」と呼ばれる手足口病や咽頭結膜熱(プール熱)、ヘルパンギーナなどがあります。これらは主に子どもがかかりやすく、発熱やのどの痛み、水ぶくれなどの小さな発疹が特徴ですが、通常は特に治療をしなくても数日で自然に回復します。また、夏は食べ物が傷みやすいため、細菌性の食中毒も増加傾向にあります。食中毒といっても程度はさまざまで、下痢や嘔吐、血便を伴うことがあり、乳幼児や高齢の方では重症化する場合もあります。

つまり夏の感染症は「ウイルスによる夏風邪」と「細菌などによる食中毒」が中心で、多くは自然に治る一方、脱水や重症化に注意が必要です。

夏に多い感染症の種類と特徴(早見表)

代表的なのは手足口病・咽頭結膜熱(プール熱)・ヘルパンギーナ・とびひ・食中毒です。

まず、それぞれの原因・症状と、保育園・学校をどうするか(登園・登校の目安)を一覧にまとめました。学校保健安全法での扱いも合わせてご確認ください。

感染症主な原因と症状登園・登校の目安(学校保健安全法)
手足口病 エンテロウイルスの感染。手のひら・足裏・口の中に米粒大の発疹ができ、発熱は軽め。発疹に痛みが出ることもある。 出席停止の定めはなし。発疹が残っていても症状が落ち着いていれば登園・登校は可能。ただし治った後も2〜4週間は便にウイルスが残る。
咽頭結膜熱
(プール熱)
アデノウイルスの感染。38〜39℃の高熱・のどの痛み・結膜炎(目の充血)。プールを介して広がることもあり、夏(6〜8月)に増える。 第二種感染症。主な症状が消えてから2日を経過するまで登校・登園はできない。
ヘルパンギーナ コクサッキーウイルス(エンテロウイルスの一種)。突然39〜40℃の高熱、のど奥に小さな水疱。1〜4歳に多く、強いのどの痛み・食欲不振・頭痛を伴うことも。 出席停止期間の定めはなし。ただし発熱やのどの痛みがある間は登園・登校を控えることが推奨される。
伝染性膿痂疹
(とびひ)
主にブドウ球菌による皮膚の感染。小さな水疱ができてかさぶたになる。掻きこわすと周囲に広がりやすい。 第三種(その他の感染症)。出席停止は義務ではない。病変をガーゼ等で覆い、うつしにくい状態なら登園・登校可。広範囲・全身症状がある場合は医師の判断で休む。
食中毒 サルモネラ・カンピロバクター・黄色ブドウ球菌などが原因。激しい腹痛・下痢・発熱・血便など。脱水に注意。 原因菌により異なる。症状が強い間は登園・登校・出勤を控え、医療機関を受診する。

学校保健安全法では、プール熱(咽頭結膜熱)は第二種感染症として出席停止期間が定められていますが、手足口病・ヘルパンギーナ・とびひは出席停止が義務づけられた感染症ではありません。とはいえ、出席停止の定めがなくても、発熱や強い症状がある間は登園・登校を控えるのが基本です。実際の登園・登校は、本人の状態や周囲の流行状況などを考慮して判断します。

なお食中毒は原因によって潜伏期間が異なり、サルモネラやカンピロバクターは通常6〜72時間、ノロウイルスは24〜48時間、黄色ブドウ球菌による食中毒は数時間以内に発症します。

感染経路と発症のしくみ

夏の感染症は飛沫感染と接触感染(経口感染)で広がり、食中毒は主に経口感染で起こります。

夏のウイルス感染症は、主に飛沫感染接触感染(経口感染)で広がります。たとえば咳やくしゃみで口や鼻のウイルスが飛び、近くの人が吸い込むことで感染します。また、手足口病やヘルパンギーナでは患者さんの便や唾液にウイルスが含まれているため、汚染された手指で口元を触ると感染します。咽頭結膜熱では感染者の目やに・唾液にもウイルスが含まれており、家庭内でのタオルやおもちゃを介した接触感染も多いことが知られています。これらのウイルスが体内に侵入すると粘膜で増殖し、免疫反応によって発熱や炎症(のどの痛み、発疹など)を引き起こします。

一方、食中毒は経口感染が主なルートです。夏は気温の上昇で食品の腐敗・細菌の増殖が起こりやすくなります。たとえばバーベキューなどで加熱が不十分な肉や魚を食べると、サルモネラやカンピロバクターによる食中毒が起きやすく、特に鶏肉や卵には注意が必要です。黄色ブドウ球菌がつくる毒素も、夏場の弁当などで食中毒の原因になり得ます。ノロウイルスなどのウイルス性胃腸炎も嘔吐物や便を介して感染するため、食品や調理器具の衛生管理も同様に重要です。

夏の感染症がうつる3つの経路 夏の感染症がうつる3つの経路 飛沫感染 咳・くしゃみのしぶきを吸い込む 接触感染 手指・タオル・おもちゃから口へ 経口感染(食中毒) 加熱不足や常温放置の食品から 口や鼻から 体内へ侵入
夏の感染症は、飛沫・接触・経口の3つの経路で広がり、いずれも口や鼻から体内に入ります。手洗いと食品の衛生管理が予防の要になります。

このように、夏の感染症は「口・鼻・手」を通じて広がるため、手指衛生と食品の取り扱いが予防の要になります。

夏の感染症を防ぐには(予防法)

基本は手洗い・うがいと衛生管理、そして食中毒への注意です。

外出から戻ったら石けんで十分に手を洗い、ウイルスを流水で洗い流しましょう。咳エチケット(マスクの着用や、咳をハンカチ・袖で覆うこと)も有効です。感染の兆候があるときは、次のような点を心がけると家庭内での広がりを抑えられます。

  • 外出後やトイレ・食事の前後は、石けんでこまめに手を洗う。
  • 咳・くしゃみはマスクやハンカチ・袖で覆う(咳エチケット)。
  • タオルや食器は家族と共用せず、洗濯・食器洗いは分けて高温で洗う。
  • プール熱や手足口病では、同じタオルを使わず、密に接触するのを避ける。

食中毒の予防としては、調理時の衛生管理が欠かせません。次の基本を徹底しましょう。

  • 生ものは鮮度を保ち、食材は中心部までしっかり加熱する。
  • 調理後はすぐに冷蔵保存し、作り置きの常温保存は避ける。
  • 調理器具やまな板はよく洗い、肉用・野菜用などで使い分ける。
  • キッチンやトイレを清潔に保ち、掃除と換気も忘れずに行う。

体調管理も大切です。夏場は冷房で体を冷やしすぎて免疫力が低下しやすいため、室温は適度に設定し、外との温度差に注意しましょう。こまめな水分補給で体内の循環を保ち、栄養バランスのよい食事と十分な睡眠で抵抗力を高めることも、夏風邪・食中毒の予防につながります。

熱中症との違い

熱中症は「暑さ・脱水」で皮膚が熱く乾燥し、感染症は「ウイルス・細菌」で咳やのどの痛みを伴ってゆっくり発熱します。

夏によくみられる熱中症と感染症は、原因と症状の現れ方が大きく異なります。熱中症は暑い環境下で体温が制御できなくなり、大量の発汗による脱水や電解質異常が原因で起こります。激しい運動や外出の直後に急激に体調が崩れ、高体温(40℃近くに達することも)やけいれん、意識障害など重い症状を呈するのが特徴で、皮膚は熱く乾燥し、汗をかけなくなることも多いです。

熱中症と感染症の見分けポイント 熱中症と感染症の見分けポイント 熱中症 原因 暑さ・脱水 皮膚 熱く乾燥(汗が出ない) 発症 急に起こる 寒気・ふるえ 基本的になし 感染症 原因 ウイルス・細菌 皮膚 汗で湿っている 発症 徐々に現れる 寒気・ふるえ 伴うことがある
熱中症は「暑さ・脱水」が原因で皮膚が熱く乾燥する急性の状態、感染症は「ウイルス・細菌」が原因で咳やのどの痛みなどを伴いゆっくり発熱します。

これに対し、感染症による発熱は病原体と戦う炎症反応が原因で、通常は徐々に症状が現れます。感染時は鼻水・咳・のどの痛みなど炎症に伴う症状が出やすく、リンパ節の腫れや関節痛、寒気を伴うこともあります。また、感染症では発熱時に体が汗をかいて熱を下げようとするため、皮膚は湿っていることが多いのに対し、熱中症では寒気や震えなどの症状は一般にみられません。

確かに、咳や痰、のどの痛み、お腹の症状などが目立たない場合は、何が原因か判断に悩むこともあります。判断に迷ったときは、まず涼しい場所で休んで水分・塩分を補給し、症状が続くようなら早めに医療機関を受診しましょう。

受診の目安

多くは家庭での安静と対症療法で回復しますが、症状が重い場合は医療機関を受診してください。

次のような場合は、早急に受診を検討しましょう。

早めに受診を検討したいサイン

  • 高熱(38℃以上)が数日続く、あるいは水分を摂れないほどのどが渇いている
  • 嘔吐や下痢が激しく、脱水症状が疑われる
  • 呼吸が苦しそう、ひどい咳や痰が続く
  • 激しい頭痛・腹痛、首が痛くなる(髄膜炎の兆候)
  • 意識がもうろうとする・けいれんする・激しくぐずる(子ども)

特に小さなお子さんや高齢の方は症状が急変しやすいため、注意が必要です。普段と違う様子がみられたり、ぐったりして水分をとれないようであれば、早めに受診しましょう。なお、熱中症が疑われる場合も、冷却・水分補給を行いながら、できるだけ早く医療機関で診断を受けることが大切です。

家庭でできる対策・家庭内感染の予防

水分補給と安静を基本に、家庭内ではタオルや食器を分けて感染を広げない工夫をします。

家庭ではまず、十分な水分補給と安静を心がけます。発熱時や下痢・嘔吐時は脱水が進みやすいため、スポーツドリンクや経口補水液などで塩分も補いながら、こまめに水分をとりましょう。一度に大量に飲むと嘔吐してしまうことがあるため、少量を何度にも分けて飲むほうが体に負担がかかりません。食欲がなくても、消化のよいおかゆやスープ類など、体に優しい食事を心がけ、睡眠と栄養を十分にとって体力の回復に努めることも重要です。

発熱時には、冷やしすぎに注意しつつ、首や脇の下、足の付け根など大きな血管が通る部分を冷やす方法が効果的です。水で濡らしたタオルや冷たいタオルを首筋や脇の下にあて、体温を徐々に下げましょう。氷水などで急激に冷やすと血管が収縮して熱を逃がしにくくなるので、緩やかに冷やすのがポイントです。

感染症が疑われるときは、家庭内での感染拡大の防止も忘れないようにしましょう。

  • 症状のある人はマスクを着用し、可能であれば別室で休ませる。
  • タオルや食器は家族と分け、共用しない。
  • 家族はこまめに手を洗い、アルコール消毒をする。
  • 換気をよくし、湿度を管理して室内を清潔に保つ。

こうした基本的な対策を続けることで、家庭内での二次感染を抑えながら、無理なく回復を待つことができます。

体調不良でお困りの方へ(当院でできること)

本多内科医院では、発熱・かぜ症状やお腹の不調の原因を院内の検査で確かめ、予約なしでその日のうちにご相談いただけます。

「何科に行けばよいか分からない」「受診してよいか迷う」ときも、まずは内科にご相談ください。必要に応じて、院内の検査設備で白血球数やCRP(炎症反応)を測り、細菌感染・ウイルス感染の手がかりや緊急性の有無を確認します。血液検査や尿検査も院内で対応し、入院や専門的な検査が必要なときは速やかに近隣の総合病院へご紹介します。次のような項目に心当たりがあれば、早めの受診をおすすめします。

  • 高熱・のどの痛み・発疹・下痢などの症状が続いている
  • 熱の原因が、感染症なのか熱中症なのか判断に迷う
  • 水分が摂りにくく、脱水が心配
  • 高齢の方や基礎疾患があり、いつもより体調が悪い

次の場合は、すぐに受診(必要なら救急)を

  • 水分がまったく摂れず、ぐったりしている
  • 意識がもうろうとする・けいれんしている
  • 呼吸が苦しそう、強い頭痛や首の痛みがある

脱水や重い感染症の可能性があります。ためらわず受診し、症状が強いときは救急要請(119番)も考えてください。

体調不良でお困りの際には我慢せず、神奈川区横浜市反町にある「Myクリニック本多内科医院」にご相談ください。

よくあるご質問

夏風邪とはどんな病気ですか?

手足口病・咽頭結膜熱(プール熱)・ヘルパンギーナなど、夏に流行するウイルス感染症の総称です。発熱やのどの痛み、水ぶくれのような小さな発疹が特徴で、主に子どもがかかりやすく、多くは特別な治療をしなくても数日で自然に回復します。

手足口病やプール熱で保育園・学校は休む必要がありますか?

プール熱(咽頭結膜熱)は学校保健安全法の第二種感染症で、主な症状が消えてから2日を経過するまで出席停止です。一方、手足口病・ヘルパンギーナ・とびひは出席停止の定めはありませんが、発熱や強い症状がある間は登園・登校を控えるのが基本です。実際の判断は本人の状態や周囲の流行状況をみて行います。

夏の発熱は熱中症ですか、感染症ですか?

熱中症は暑さ・脱水が原因で、皮膚が熱く乾燥し、急に発症して寒気を伴いません。感染症は咳やのどの痛みなどの炎症症状を伴ってゆっくり発熱し、汗で皮膚が湿っていることが多いのが特徴です。判断に迷うときは、まず涼しい場所で休んで水分・塩分を補給し、症状が続くようなら受診してください。

食中毒はどのくらいで症状が出ますか?

原因となる細菌やウイルスによって異なります。サルモネラやカンピロバクターは通常6〜72時間、ノロウイルスは24〜48時間、黄色ブドウ球菌による食中毒は数時間以内に発症します。激しい腹痛・下痢・嘔吐があるときは脱水に注意し、症状が強い場合は医療機関を受診しましょう。

夏の感染症はどう予防すればよいですか?

基本は手洗い・うがいと咳エチケット、そしてタオルや食器を共用しないことです。食中毒予防には、食材を中心までしっかり加熱し、調理後はすぐ冷蔵し、常温での放置を避けます。冷房で体を冷やしすぎないようにし、睡眠と栄養を十分にとって抵抗力を保つことも大切です。

発熱・かぜ症状・お腹の不調でお困りの方は、お気軽にご相談ください。

予約なしで受診可|反町駅 徒歩4分|東神奈川駅 徒歩12分|総合内科・循環器内科専門医が診療

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執筆・監修

本多 洋介

本多内科医院 院長

日本内科学会総合内科専門医/日本循環器学会循環器内科専門医

地域の急性期病院(済生会横浜市東部病院ほか)で、内科・循環器内科・救急医療に長年携わり、風邪や発熱・腹痛などの一般的な症状から、高血圧・糖尿病などの生活習慣病、心不全・狭心症・不整脈などの心臓疾患、各種予防接種まで幅広く診療してきました。神奈川区・反町・東神奈川エリアの地域のかかりつけ医として、外来診療・在宅医療・病診連携に取り組んでいます。

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参考・出典

  • 厚生労働省「e-ヘルスネット」(感染症・食中毒に関する解説)
  • 文部科学省「学校において予防すべき感染症の解説」/学校保健安全法施行規則(出席停止の対象と基準)
  • 国立感染症研究所 感染症情報(手足口病・ヘルパンギーナ・咽頭結膜熱 ほか)
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