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心房細動と診断された方・治療中の方へ

心房細動の治療法 薬・アブレーション・生活習慣改善について解説

心房細動の治療では、動悸や息切れを軽くするだけでなく、脳梗塞を防ぐことがとても大切です。 このページでは、生活習慣の見直し、薬による治療、カテーテルアブレーション、治療後の通院について、循環器内科専門医の視点でわかりやすく解説します。

心房細動の症状・原因・検査については、「心房細動」のページもあわせてご覧ください。

このページで分かること

このページは、心房細動と診断された方や治療中の方に向けた「心房細動の治療法についての解説ページ」です。 心房細動の症状、原因、検査、脳梗塞との関係について詳しく知りたい方は、「心房細動の」をご覧ください。

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心房細動治療の3つの目的

心房細動の治療は、「不整脈を止めること」だけが目的ではありません。患者さんごとに、症状、年齢、持病、脳梗塞リスクなどを総合的に判断し、治療方針を決めていきます。

心房細動の治療方針についてより詳しく知りたい方は、心房細動の予防や治療の考え方を一般向けに解説している日本心臓財団の「心房細動の予防と治療」も参考になります。

1. 脳梗塞を予防する

心房細動では心臓の中に血栓ができやすくなり、脳梗塞の原因になることがあります。年齢や持病に応じて、抗凝固薬が必要かを判断します。

2. 動悸や息切れを軽くする

脈が速くなりすぎると、動悸、息切れなどが出ることがあります。症状を防ぐ・軽くするために脈拍を整える薬や、不整脈を抑える薬を使うことがあります。

3. 心不全や再発を防ぐ

心房細動が長く続くと、心臓に負担がかかり、心不全を発症することがあります。高血圧、糖尿病、睡眠時無呼吸症候群などのその他の疾患のコントロールも重要です。

治療の第一歩:生活習慣の改善

心房細動の発症や再発には、生活習慣が深く関わります。肥満、高血圧、睡眠時無呼吸症候群、飲酒、喫煙、ストレスなどは、心房細動のリスク因子です。 これらを見直すことで、発作の頻度や再発を抑えることが期待できます。

  • 体重の管理:肥満は心臓に負担をかけます。無理のない体重管理を行いましょう。
  • 適度な運動:ウォーキングなどの軽い有酸素運動は有効ですが、無理な運動は逆効果になることがあります。
  • 禁煙と節酒:喫煙や過度な飲酒は心房細動の発作を誘発することがあります。
  • 睡眠の質の改善:睡眠時無呼吸症候群が隠れている場合、心房細動の再発に関わることがあります。
  • 高血圧・糖尿病の管理:生活習慣病を整えることは、心房細動と脳梗塞の予防につながります。

発作がある方の生活指導も大切です

飲酒後や睡眠不足の翌日に動悸が出る方もいます。発作時だけ薬を使う方法が選択されることもありますが、生活習慣の改善で発作が抑えられる方もいらっしゃいます。投薬に関しては、自己判断ではなく、医師の指示に沿って使用しましょう。

薬物療法:脈を整え、脳梗塞を防ぐ治療

心房細動の薬物療法には、大きく分けて「心拍数を整える薬」「不整脈を抑える薬」「脳梗塞を防ぐ薬」があります。どの薬を使うかは、症状、脈拍、心機能、腎機能、年齢、その他お持ちの病気によって変わってきます。

レートコントロール

心房細動は長く続いている場合、元の規則正しい脈に戻すことが難しくなります。心房細動そのものを完全に止めることが難しい場合でも、心拍数を適切に抑えることで症状を和らげる・心臓への影響を軽くすることを目的とした治療です。β遮断薬やカルシウム拮抗薬などを使うことがあります。

  • 脈が速い方
  • 頻脈により動悸や息切れがある方
  • 心拍数の上がりすぎを防ぎたい場合

リズムコントロール

心房細動を停止させ、正常なリズムを保つことを目指す治療です。基本的には抗不整脈薬(ピルジカイニドなど)を使います。薬の選択には心機能、腎機能、年齢、他の病気の有無を確認する必要があります。発作の頻度が少ない、持続時間も短い方には「pill in the pocket」といって、発作が起きたときだけ、その発作を抑える薬を内服(頓服)する方法をとります。

  • 発作性心房細動の方
  • 心房細動による症状が強い方
  • 発作時の対応を相談したい方

抗凝固療法

心房細動の患者さんでは、脳梗塞予防が非常に重要です。心臓の中にできる血栓は頭の血管の細さから比べると、非常に大きいため、脳梗塞を発症した場合、大きな後遺症を残す可能性があります。年齢や高血圧、糖尿病、心不全、脳梗塞の既往などを確認し、抗凝固薬が必要かを判断します。

  • 75歳以上の方
  • 高血圧・糖尿病・心不全がある方
  • 過去に脳梗塞を起こした方

薬は自己判断で中止しないでください

抗凝固薬は、出血への注意が必要な一方で、脳梗塞を防ぐために重要な薬です。歯科治療、手術、出血、転倒が心配な場合も、自己判断で中止せず、必ず医師に相談してください。

カテーテルアブレーションという選択肢

カテーテルアブレーションは、心房細動を起こす異常な電気信号の発生源を、カテーテルで治療する方法です。薬物治療で発作が抑えにくい方、症状が強い方、比較的若く長期的な治療方針を考える方では、選択肢になることがあります。

カテーテルアブレーションを含む心房細動の治療について、より詳しく知りたい方は、 日本循環器協会の心房細動解説ページ もご覧ください。

当院では、症状、心電図、心臓超音波検査、持病、脳梗塞リスクなどを確認し、必要に応じて総合病院の不整脈専門医へ紹介します。

専門施設でのアブレーション治療について詳しく知りたい方は、不整脈専門医による診療やカテーテルアブレーション治療について紹介している国立循環器病研究センターのAF(心房細動)外来も参考になります。

1

現在の状態を確認

心電図、症状、発作の頻度、内服薬、心臓の状態を確認します。

2

治療方針を相談

薬物療法を続けるか、専門病院でのアブレーション相談が必要かを検討します。

3

治療後も継続管理

アブレーション後も、再発確認や抗凝固薬の継続判断、生活指導を行います。

当院から専門病院へ紹介した例

40代男性。数年前から動悸や疲労感があり、当院で心房細動が確認されました。発作時の薬で対応していましたが、発作が頻回であったため、総合病院の不整脈専門外来へ紹介しました。アブレーション後は再発なく経過し、当院で定期的な心電図チェックを続けています。

アブレーション後の注意点とアフターケア

カテーテルアブレーション後も、再発予防や脳梗塞予防のための通院は大切です。多くの場合、術後しばらくは抗凝固薬の継続が必要となります。また、脳梗塞リスクが高い方では、アブレーション後も抗凝固薬を続けることがあります。

心房細動の再発が起こる可能性はゼロではありません。定期的な心電図検査、症状の確認、必要に応じたホルター心電図などで、長期的にフォローしていきます。

  • 術後の動悸や脈の乱れが気になる
  • 抗凝固薬をいつまで続けるか相談したい
  • 専門病院での治療後、近くで通院を続けたい
  • 再発予防のために生活習慣を見直したい

当院でできる心房細動の診療

検査と状態確認

薬の調整と継続管理

  • 抗凝固薬の必要性の確認
  • 出血リスクや腎機能を見た薬の調整
  • 脈拍を整える薬の調整
  • 治療中の不安や副作用の相談

専門病院との連携

  • アブレーションが必要な方の紹介
  • 治療後の地域での継続通院
  • 生活習慣病の併行管理
  • 再発予防のための生活指導

心房細動の治療に関するよくある質問

心房細動の薬はずっと飲む必要がありますか?

薬の種類と目的によって異なります。抗凝固薬は脳梗塞予防のために使う薬で、年齢、持病、腎機能、出血リスクを見ながら続け方を決めます。脈を整える薬は症状や心拍数に応じて調整します。

アブレーションを受ければ薬はやめられますか?

必ずやめられるとは限りません。アブレーション後も、心房細動の再発確認や脳梗塞リスクの評価が必要です。特に脳梗塞リスクが高い方では、抗凝固薬を継続することがあります。

抗凝固薬を飲んでいて出血が心配です。

鼻血、血尿、黒い便、皮下出血が増えた場合などはご相談ください。自己判断で中止すると脳梗塞リスクが高まることがあります。出血リスクと脳梗塞リスクを比較しながら、薬の種類や量を検討します。

発作が出た時だけ薬を飲む方法はありますか?

発作性心房細動では、条件が合う方に発作時だけ薬を使う方法を選ぶこともあります。ただし、発作の頻度や薬の効き目、心機能、腎機能、他の薬との相互作用などの確認が必要です。自己判断では行わず、医師の指示に従ってください。

アブレーション後の通院だけでも相談できますか?

相談できます。専門病院でアブレーションを受けた後の心電図チェック、薬の継続相談、生活習慣病管理、再発時の対応など、地域のかかりつけ医として継続的にフォローします。

心房細動の治療で不安がある方はご相談ください

「薬を続けるべきか分からない」「抗凝固薬が心配」「アブレーションを勧められたが迷っている」「治療後の通院先を探している」など、心房細動の治療には不安がつきものです。 本多内科医院では、循環器内科専門医が患者さんの状態に合わせて診療を行います。

本多内科医院

内科・循環器内科
日本内科学会総合内科専門医
日本循環器学会循環器内科専門医

横浜市神奈川区反町4丁目27-1

当院は予約なしでも受診いただけます。症状がある方、治療中で不安がある方はご相談ください。

参考文献・ガイドライン

  • 日本循環器学会・日本不整脈心電学会:2024年JCS/JHRSガイドライン フォーカスアップデート版 不整脈治療
  • 日本循環器学会・日本不整脈心電学会:2020年JCS/JHRSガイドライン 不整脈薬物治療
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