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動悸・息切れ・めまいが気になる方へ

心房細動の早期発見 動悸・息切れ・めまいを見逃さないために

心房細動は、動悸や息切れで気づくこともあれば、健康診断の心電図で偶然見つかることもあります。放置すると脳梗塞や心不全につながることがあるため、症状がない場合でも、治療の必要があるかをチェックすることが重要です。

心房細動に関しては、「心房細動」の総合案内のページもあわせてご覧ください。

このページで分かること

このページでは、「心房細動の早期発見、症状、検査」について解説しています。心房細動の原因、脳梗塞との関係、治療方針など心房細動に関する全体像を知りたい方は、以下のページもあわせてご覧ください。

心房細動の詳しい解説ページを見る

心房細動とはどんな不整脈?

心房細動とは、心房と呼ばれる部屋が規則正しく収縮せず、小刻みに震える状態を指します。正常なリズムではなくなることで、心臓の中で血液の流れが滞り、血栓ができやすくなります。

心房細動は、発作の持続時間によって、発作性、持続性、慢性(永続性)に分けられます。

心房細動や不整脈の基本的な仕組みについてさらに詳しく知りたい方は、国立循環器病研究センター「不整脈」の解説も参考になります。

  • 発作性心房細動:数時間から数日、長くても1週間以内に自然に止まることが多いタイプです。
  • 持続性心房細動:発作が1週間以上続くタイプです。放置すると慢性化していくことがあります。
  • 慢性心房細動:長期にわたり続き、薬剤などで止めることが難しくなっている状態です。
図1:正常なリズムと心房細動のイメージ
画像をクリックすると拡大します
図2:心房細動と血栓形成のイメージ
画像をクリックすると拡大します

心房細動で出やすい症状

心房細動の症状には個人差があります。強い動悸で受診される方もいれば、症状が乏しく、健康診断の心電図で初めて指摘される方もいます。

よくある症状

動悸

ドキドキする、脈が飛ぶ、脈が乱れる、急に脈が速くなるなどの症状です。

息切れ

階段や歩行でつらい

脈が速くなりすぎると、軽い動作でも息切れや疲れやすさを感じることがあります。

胸の症状

胸の不快感

胸がざわざわする、胸苦しい、落ち着かない感じとして自覚されることがあります。

注意したい症状

めまい・失神

頻拍発作の後に脈が遅くなり(徐脈頻脈症候群)、めまいや失神につながることがあります。

症状が軽くても、心房細動が隠れていることがあります

高齢の方では「動悸はあるが、そこまで気にしていなかった」と話されることもあります。症状の頻度が少なかったり、持続時間が短い場合、受診時の心電図では異常が出ない(心房細動が見つからない)こともあるため、経過や症状の出方を丁寧に確認します。その際には、ホルター心電図などで長時間の心拍を記録することが、心房細動を確認するために役立ちます。

なぜ心房細動の早期発見が重要なのか

心房細動の診断、脳梗塞リスク評価、抗凝固療法の判断は、症状だけでなく年齢や合併症も含めて考えます。詳しい診療方針は、日本循環器学会・日本不整脈心電学会の不整脈治療ガイドラインでも整理されています。

1. 脳梗塞リスクを下げるため

心房内の左心耳にできた血栓が脳へ飛ぶと、言語障害や半身麻痺などの重い後遺症につながることがあります。早期に心房細動を発見し、脳梗塞のリスクを評価して、抗凝固療法の必要性を判断することが大切です。抗凝固療法について詳しくは、心房細動の抗凝固療法のページをご覧ください。

2. 心臓への負担を軽くするため

心房細動が長く続くと、心房や心室に負担がかかり、心機能の低下や心不全につながることがあります。長期的には左心房の拡大から僧帽弁閉鎖不全症を起こすこともあります

3. 治療の選択肢を多く持つため

心房細動が慢性化すると、元の洞調律に戻すことが難しくなる場合があります。早期の診断は、薬物療法やカテーテルアブレーションなどの選択肢を考えるうえでも重要です。

心房細動を早期に見つける検査

心房細動の検査では、診察時の脈の乱れを確認するだけでなく、心電図ホルター心電図 などで発作の有無を調べます。症状が出たり消えたりする場合には、複数の検査を組み合わせることがあります。

聴診と脈拍触診

診察時に聴診器で心音を確認し、手首の脈拍を触れて、脈の不規則さを確認します。脈の乱れがあれば、必要に応じて 心電図検査 を行います。

診療例

70代女性。風邪症状で受診された際、聴診で頻脈と脈不整を認めました。以前から朝に動悸があったものの、あまり気にしていなかったとのことでしたが、脳梗塞のリスクもある方であり、抗凝固療法を開始としました。

安静時心電図検査(12誘導)

心電図検査は、心房細動を確認するための最も一般的な検査です。心房細動では、P波の消失やRR間隔の不規則さなどを確認します。健診で心房細動を指摘された場合、元の心電図を確認することが大切ですので、場合によっては心電図のコピーを取り寄せることもあります。

診療例

60代男性。無症状でしたが、健診で心房細動を指摘されて受診されました。当院の心電図では洞調律(正常の脈)でした。原本を取り寄せたところ、確かに心房細動であり、「発作性心房細動」と判断しました。患者さんと相談の上、総合病院でカテーテルアブレーション治療を受けられ、現在も外来に定期的に通院されています。

ホルター心電図検査

ホルター心電図検査では、24時間以上連続して心電図を記録し、発作性心房細動や一過性の不整脈を検出します。受診時の心電図が正常でも、夜間や症状がある時間帯に不整脈が出ている場合があります。発作の回数が少ない場合には、長期間記録可能なホルター心電図を行うこともあります。

診療例

72歳女性。動悸の後にめまいやふらつきがあり、ホルター心電図で発作性心房細動と洞停止を認めました。徐脈頻脈症候群と判断し、総合病院の不整脈科へ紹介し、カテーテルアブレーションの後は洞停止が出ることもなく、安定して経過を診ています。

スマートウォッチ・携帯心電計

Apple Watchなどでは、不規則な心拍の通知や心電図記録ができる機種があります。症状がある時に記録できるため、診察時に異常が見つからない方の手がかりになることがあります。

  • 動悸が出た時の心電図を残せる
  • 不規則な心拍の通知を受診のきっかけにできる
  • 若い方やモバイル端末に慣れた方で活用しやすい

診療例

43歳男性。動悸の時にApple Watchで心房細動の通知が来たということで受診されました。ホルター心電図でも症状があるときに心房細動を認めていました。脳梗塞のリスクは低い方であったため、抗凝固薬の内服はせず、抗不整脈薬の頓服にて対処しています。

本多内科医院での対応

「動悸」「息切れ」「めまい」などの症状は、心電図で異常が見つからないと病気ではないと言われてしまうこともあります。当院では症状の経過を丁寧に伺い、必要に応じて心電図、ホルター心電図、心臓超音波検査を行います。

一度の検査で異常が見つからない場合でも、症状が続く方には定期的なフォローを行い、スマートウォッチや携帯心電計の記録も参考にしながら診療します。高齢の方では、定期健診での心電図や聴診による早期発見も重視しています。

1

症状と経過を確認

動悸、息切れ、めまい、症状が出る時間帯、持続時間を確認します。

2

必要な検査を実施

心電図、ホルター心電図、心臓超音波検査などを行います。

3

治療の必要性や適応を判断

薬物療法、経過観察、専門病院への紹介を患者さんの状態に合わせて検討します。

よくあるご質問

動悸がある時だけ受診すればよいですか?

動悸が治まっている時でも、問診や検査から心房細動の手がかりが得られることがあります。症状の時間帯、持続時間、脈拍、スマートウォッチの記録などがあれば診療の参考になります。

健診で心房細動と言われました。無症状でも受診が必要ですか?

無症状でも、生活習慣病をお持ちの場合には脳梗塞予防が必要になります。弁膜症が不整脈の原因となっていることもありますので、一度循環器内科の受診が必要です。健診の心電図結果をお持ちの場合は、受診時にご持参ください。

スマートウォッチで心房細動の通知が出た場合はどうすればよいですか?

通知だけで診断が確定するわけではありませんが、受診のきっかけとして重要です。記録画面や心電図PDFがあれば、診察時にお持ちください。

心電図で異常がなければ、心房細動はありませんか?

発作性心房細動では、検査時に発作が出ていないと通常の心電図では分からないことがあります。症状が続く場合は、ホルター心電図などで心房細動を捕まえに行きます。

動悸・息切れ・めまいが気になる方はご相談ください

心房細動は、早く見つけることで脳梗塞や心不全の予防につなげられる不整脈です。「たまに動悸がする」「健診で心房細動を指摘された」「スマートウォッチで通知が出た」など、気になる症状がある方はご相談ください。

Myクリニック本多内科医院

内科・循環器内科
日本内科学会総合内科専門医
日本循環器学会循環器内科専門医

横浜市神奈川区反町4丁目27-1

当院は予約なしでも受診いただけます。症状がある方、健診で指摘された方はご相談ください。

執筆・監修:Myクリニック本多内科医院 院長 本多洋介

日本内科学会総合内科専門医
日本循環器学会循環器内科専門医

参考文献:

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